福岡市は国勢調査の政令指定都市の中での人口増加率トップ
総務省が2020年10月1日に実施した「令和2年国勢調査」の人口速報集計結果によると、福岡市の総人口は2015年から2020年までの5年間で7万4,680人増えました。
人口増加率で見ると、4.9%増となって、福岡市の人口は161万3,361人となっています。
福岡市の人口増加率は全国に20ある政令指定都市の中で最も高い数値です。
トップの福岡市の増加率が4.9%、2位のさいたま市は4.8%、3位の川崎市は4.3%、4位の大阪市は2.4%、5位の名古屋市の1.6%と続いています。
一方で、政令指定都市の内、8都市が人口増加率ではマイナスとなっています。
福岡市と同じ九州地方にある北九州市の人口増加率が-2.3%でした。
国内でも多くの人口が集中している政令指定都市といえども、人口の減少傾向を避けられていません。
政令指定都市の中でも人口増加を続ける都市と減少する都市とがはっきり分かれてきている状況です。
前回の国勢調査でも大都市でダントツ1位、5.1%の高い増加率の福岡市
平成27年国勢調査までさかのぼってみると、2010年(平成22年)から2015年(平成27年)の5年間で、福岡市の人口増加数は75,000人でした。
人口の増加数で福岡市は東京都の特別区部に及ばないものの、人口増加率は5.1%と政令指定都市の中でダントツで1位。
2位の東京23区を合わせた特別区部の3,7%も上回っています。
福岡市は過去25年以上にわたり、高い人口増加率を維持
国勢調査による人口の数字をみたあとは、過去25年に渡る福岡市の人口増加の状況を見てみます。
1995年(平成7年)からの人口増加に関する推移のデータを見ると、平成7年の128.5万人から、令和2年の161.2万人まで福岡市の人口総数は一貫して増え続けています。
増加率も平成7年の3.9%にはじまり、その数値は上昇傾向にあり、平成27年には5.1%と5%を突破、令和2年度も4.8%と高い数値をしています。
常に4%ほどで推移し、長期間にわたって成長し続けている都市だということがわかります。
平成23年からの人口増加率を見ても、福岡市が全国トップ!
出典:大 都 市 比 較
人口増加率が長期に渡って高い福岡市、さらに、それを他の大都市と比べても、福岡市の人口増加率は安定して高いことがわかるんです。
平成23年から令和3年までの人口増加率を比較してみると、福岡市は9.39%で大都市で1位。
2位が東京都区部が8.01%、3位が川崎市が7.66%、その次は大きく差があり、4位に大阪市の3.07%、5位に札幌市の2.62%となっています。
東京都区部を抑えてここ11年の人口増加率でも1位を達成しているのは、驚くべき数字と言えます。
2040年170万人がピークとなる福岡市福岡市の将来推計人口
出典:福岡市総務企画局『令和5年12月議会総務財政委員会報告資料』
福岡市の総人口は2040年に約170万人に達すると福岡市が福岡市議会総務財政委員会に報告しました。
前回(2012年)の報告では、福岡市の総人口のピークは2035年で約167万人と言われていたが、人口増加は5年ほど続く見通しで、2040年が総人口のピークになる見込みです。
なお、国立社会保障・人口問題研究所が2023年12月22日に公表した『日本の地域別将来推計人口(2023年推計)』によると、2040年における福岡市の推計人口は166万4,570人となっています。
福岡市は、15~24歳の若年層の人口が2030年まで増加する唯一の政令指定都市ともいわれており、人口減少傾向にある日本全体の中でもまだまだ成長していく都市といえます。
総人口増加数で福岡市が第1位
出典)総務省『住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数』(令和5年1月1日現在)
福岡市は、2023年1月1日時点での全国市区における外国人を含む総人口の増加数で第1位となっています。
総務省が2023年7月26日に発表した住民基本台帳に基づく人口動態調査によれば、福岡市は1万3,133人が増加し、全国の市区で一番多い増加数となった。
2位は大阪市で9,390人、3位がさいたま市で7,107人と続いている。
なお、総人口増加数では福岡市が第1位でしたが、人口増加率は茨城県つくば市が第1位となっています。
福岡市は日本人住民の増加数が全国1位
出典)総務省『住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数』(令和5年1月1日現在)
日本人住民と外国人住民で構成されている総人口のうち、日本人住民の増加数は福岡市が7,573人増加で全国1位となりました。
第2位は埼玉県さいたま市で4,931人、第3位は千葉県流山市と続いています。
日本人の人口が減っている中で、増加数が全国1位となった福岡市は人気が高いエリアといっても過言ではないでしょう。
出典)総務省『住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数』(令和5年1月1日現在)
また、外国人住民の人口増加数では、福岡市は第6位でした。
第1位が大阪府大阪市で13,812人、第2位が京都府京都市で7,700人、3位が神奈川県横浜市、4位が愛知県名古屋市、5位が東京都新宿区で、6位に福岡県福岡市で5,560人となっています。
社会増加数が全国の市区で第2位
出典)総務省『住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数』(令和5年1月1日現在)
福岡市は人口だけでなく、転出と転入の差を表している社会増加数が多い市区として第2位でした。
第1位は大阪府大阪市で25,531人となり、次いで2位が福岡県福岡市で15,210人となっています。
第3位に神奈川県横浜市で13,578人という順位でした。
福岡市はただ人口が増えているだけでなく、他の地域への転出数が少ないエリアとなっていることがわかりますよね。
街のブランドランキングでも県庁所在地1位の福岡市
日経BP 総合研究所が運営するウェブサイト「新・公民連携最前線」が、ビジネスパーソンを対象に調査を実施し、「シティブランド・ランキング―住みよい街2023―」のランキングをまとめています。
全国の20代以上のビジネスパーソン2万1941人が回答し、8分野・39項目について実際に自分が住んでいる自治体の「住みよさ」を評価しました。
都道府県庁所在地ランキングの1位は福岡市(福岡県)、2位は札幌市(北海道)、3位は那覇市(沖縄県)と続きました。
ランキングのトップ10の中では、関東エリアが3つ、九州・沖縄、中部、近畿エリアがそれぞれ2つと地域の偏りなく上位にランクインしています。
出典:住みよい都道府県庁所在地は?――1位・福岡市、2位・札幌市、3位・那覇市
福岡市は、8分野(「安心・安全」「快適な暮らし」「生活の利便性」「生活インフラ」「医療・介護」「子育て」「自治体の運営」「街の活力」)のうち「街の活力」のスコアが71.6と非常に高いです。
このスコアは357市区を対象とした総合ランキングの偏差値で算出しています。
ほかにも、「生活インフラ」(66.3)、「生活の利便性」(66.1)は他の都市と比べてもトップクラスにいます。
「自治体の運営」(65.5)や「医療・介護」(63.9)、「子育て」(60.9)も合わせて6分野でスコア60を超えています。
それに比べると「快適な暮らし」(46.2)、「安心・安全」(53.2)のスコアがやや低いのが懸念点です。
福岡市は自治体の積極的な街の活性化の取り組みによりブランドを高めており、住民からもその点が非常に評価されています。
人口増加によって問題が生じがちな医療・介護や子育ての分野でも高く評価されていることから、人口増加に対応できる街であると言えます。
まとめ
福岡市の「人口増加率」はここ25年にわたってずっと4%ほどを維持してきました。
他の都市と比べても、これだけ高い数字を長期間キープしている都市はありません。
自治体が率先して街のブランド力を高めようと取り組んでいることが数字に現れていると言えます。
福岡市は生活インフラが整い、街の活力があり、医療や子育てなどの制度も評価されています。今後の更なる成長が楽しみな街です。
人口増加数についてはこちらもぜひお読みください。
「人口増加数」は政令市でトップ!!! 2035年まで人口増が見込まれる福岡市の可能性
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