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聞いたことあるけど、よく知らない?『源泉徴収』って結局なに?!【後編】

2022.09.30

コラム記事43のメイン画像 会計士が教える「投資」の話

聞いたことはあるけど具体的な説明はできない、そんな用語のひとつ「源泉徴収」。 会社員の給料から、会社が所得税を徴収し、そのまま納付される、源泉徴収、今回は前回に引き続き、確定申告をする際に出てくる「源泉徴収」について学びます。


会社員は確定申告時に源泉徴収票が必要

会社員で不動産投資をしている方は、確定申告が必要になる可能性が高いです。

可能性が高いと言っているのは不動産所得の合計が年間20万円以下の場合には確定申告が不要なためです。

 

会社員であれば年末調整を行っているので、通常であれば確定申告は不要です。

 

一方で、不動産所得を始め雑所得など、合算した所得が年間20万円を超える場合には確定申告が必要になります。

その際に、会社から受領した源泉徴収票に従って確定申告書に源泉徴収額を入力する必要があるので、なくさないように注意しましょう。

 

 

源泉徴収の対象となるのはどんな収入?

ところで源泉徴収は何に対して行われるのでしょうか。

まずは月々の給料です。

会社員の方は毎月の給料から一定の額を源泉徴収されます。

 

個人事業主のような会社員以外の人には源泉徴収は無縁のものなのかというとそんなことはありません。

「報酬・料金」に該当する場合には個人事業主のような会社員以外の人でも源泉徴収の対象になります。

つまり、誰かからサービスの提供を受けて、報酬や料金を支払う場合、相手に金額を支払う際は源泉徴収を行った後の金額を支払うことになります。

ここで言う「報酬・料金」とは、原稿料や講演料、弁護士、公認会計士などの特定の資格を持つ人に支払う報酬・料金を指します。詳細は国税庁のサイトに記載されているので参考にして頂ければと思います。

 

ちなみに、不動産収入は源泉徴収の対象でありません。

 

 

あなたも源泉徴収を行う必要がある?

先程の話だと、弁護士や税理士への報酬を支払った場合には必ず源泉徴収をする必要があるかと思ってしまいますよね。

ですが、個人事業主から何らかのサービスの提供を受けた人は全員が源泉徴収をした上で相手に報酬を支払っているのかというとそんなことはありません。

 

源泉徴収をするのは「源泉徴収義務者」に該当する場合のみとなります。

源泉徴収をする人、つまり源泉徴収義務者は会社、個人、学校、官公庁、社団、財団など幅広いです。

ですが、以下のようなパターンに該当する場合には源泉徴収義務者にはあたりません。

 

● 常時2人以下の家事使用人だけに給与を支払っている個人

● 給与所得について源泉徴収義務を有する個人以外の個人

 

1つ目はまだイメージつきやすいですが、2つ目はちょっとわかりにくいですね。

従業員を雇っている個人事業主をイメージしましょう。

自分が雇っている従業員に対して毎月支払っている給料に、源泉徴収を行っている個人事業主です。それが「給与所得について源泉徴収義務を有する個人」となります。

 

単なる会社員だけど何らかの事情で確定申告が必要で、その確定申告を税理士に依頼して報酬を支払うような場合があるとします。

その場合には、「報酬・料金」を支払ったとしても、「給与所得について源泉徴収義務を有する個人」とはなりませんので、源泉徴収義務者には該当しません。

このため、税理士に対して支払う報酬に対して源泉徴収を行う必要はないことになります。

 

 

まとめ

前回と今回で源泉徴収について記載しました。

聞いたことがあるけど、具体的にどんなものかよくわからないイメージがある源泉徴収について、ぜひ興味を持っていただければと思います。

 
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