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サブリース契約のメリット・デメリットを知ろう!契約の際の注意点も解説

2024.04.09 (最終更新:2026.09.01)

コラム記事146のメイン画像 不動産投資

アパート経営において、管理の手間を省きつつ毎月定額の家賃が保証される「サブリース契約」は、多忙な会社員にとって魅力的な仕組みです。空室リスクを気にせず安定収入を得られる一方で、一見おいしい話の裏には、事前に知っておくべき落とし穴も存在します。 本記事では、サブリース契約を利用するメリット、金利上昇や法律に関わるデメリット、契約前に必ず確認すべき注意点について、不動産投資の初心者向けにわかりやすく徹底解説します。 賃貸物件を購入して運用する場合、常に空室リスクを背負っていく必要がありますが、サブリース契約を活用すれば、安定した収入を得られます。さらに、多岐にわたる賃貸物件の管理業務を丸投げできてしまいます。 しかし、こんなおいしく見えるサブリース契約にも、当然メリットがあればデメリットもあります。今回は、サブリース契約のメリット・デメリットに加えて、契約時の注意点などを紹介します。


サブリース契約とは

サブリース契約とは、不動産管理会社がアパートのオーナーからアパートをまるごと借り上げ、それを不動産管理会社が入居者に転貸(又貸し)をするアパートの管理形態のことです。

 

そもそも、アパートの管理には以下の3つの形態があります。

 

(1)自主管理

(2)一般的な管理委託

(3)サブリース

 

 

(1)自主管理

アパートのオーナーがすべての管理業務を自分で行う管理形態です。

管理費用などが抑えられますが、自分ですべてのアパート管理業務を行わなければならず、負担が大きくなります。

定期的なメンテナンスの必要もあるため、管理物件には足繁く通わなければなりません。

国土交通省の「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査」によると、家主が所有している賃貸住宅の管理方法として、「業者に任せず、全て自ら管理している」と答ええたのは2割程度にとどまっているとの結果が出ています。

 

参考:賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査 <結果概要>

 

 

(2)一般的な管理委託

アパートの管理業務を不動産管理会社に依頼する形態です。

アパート管理業務のうち、集金など一部を依頼する場合や全てを依頼する場合があります。

オーナーには手間がかからず、自主管理では手の回らない質の高い管理サービスを受けることができますが、不動産管理会社への管理費用の負担が発生します。

 

 

(3)サブリース

不動産管理会社がオーナーからアパートをまるごと借り上げ、不動産管理会社から入居者へ転貸する形態です。

一括借り上げとも呼ばれます。

不動産管理会社は、空室の有無にかかわらずオーナーに賃料を保証します。

保証される賃料は、実際の家賃収入の80〜90%ほどになることが多いです。

 

 

なお、ワンルームマンション投資は不動産投資では比較的少ない費用で始められる投資手法として人気があります。

以下の記事でわかりやすく解説しています。

 

ワンルーム投資の初期費用はいくら?10の内訳と安く抑えるコツ

ワンルーム投資の初期費用はいくら?10の内訳と安く抑えるコツ

 

 

サブリース契約の4つのメリット

サブリース契約を結ぶことで、アパートのオーナーが得られるメリットを4つ紹介します。

 

(1)管理業務をすべて委託

(2)安定した収入

(3)広告料・原状回復費の負担軽減

(4)相続税対策

 

 

(1)管理業務をすべて委託

アパート経営には、入居者募集から家賃の入金確認、滞納者への督促、退去時の立ち会いなど多岐にわたる業務が伴います。

 

これらの作業を本業の合間に一人でこなすのは、非常にハードルが高い作業といえるでしょう。

サブリース契約を利用すれば、深夜や休日の急な水漏れトラブルなどにも不動産管理会社が対応してくれます。

 

オーナーは入居者と直接の賃貸借契約を結ばないため、法的なトラブルの矢面に立つ心配はありません。

日々の生活スタイルを維持したまま資産運用を続けられる点が最大の強みです。

 

●入居者募集から家賃回収まで一任できる

●深夜のクレーム対応などから解放される

●入居者との直接契約がないため法的トラブルを防ぎやすい

 

 

(2)安定した収入

一般的な管理委託では、アパートに空室が出た分だけ毎月の家賃収入が直接的に減少してしまいます。

さらに家賃滞納が発生した場合は、回収の手間や精神的な負担をオーナー自身が背負わなければなりません。

 

一方、サブリース契約は不動産管理会社が物件をまるごと借り上げるため、入居状況に関わらず一定の金額を受け取れます。

空室や滞納の有無に左右されず、毎月の入金額が固定されることでローンの返済計画が狂う事態を防げるでしょう。

 

手堅く資金を運用できる点は非常に魅力的なメリットといえます。

 

●空室や家賃滞納があっても毎月一定額を確保できる

●満室時家賃の80〜90%が保証されるケースが主流

●滞納時の回収リスクや精神的負担を避けられる

 

 

(3)広告料・原状回復費の負担軽減

賃貸経営を続ける中で、入退去のたびに発生する高額な出費は収益を大きく圧迫する要因となります。

新規の入居者を募集する際にかかる仲介業者への広告料や、退去後に部屋を元の状態に戻す原状回復費などがその代表例です。

 

サブリース契約を結んだ場合、これらの高額な一時費用は不動産管理会社側で負担する仕組みが一般的といえます。

入退去に伴う突発的な現金流出を未然に防げるため、手元に資金を残しやすくなるはずです。

突発的な出費が発生してもその費用負担を不動産管理会社へ任せられる点は、オーナーにとって大きな安心材料になるのです。

 

●新規入居者を募集する際の広告料負担を抑えられる

●退去後の原状回復費用の多くが会社負担になる

●入退去に伴う突発的な現金流出を防げる

 

 

(4)相続税対策

不動産を所有していると、将来的な相続の際に多額の税金が課されるリスクが存在します。

アパートなどの賃貸物件は、入居率が高いほど評価額の控除割合が大きくなり、納めるべき相続税を安く抑えられる仕組みです。

 

サブリース契約を活用すると、仮に空室がある状態でも、税務上は建物全体を賃貸していると評価されやすくなります。

不動産管理会社が一括で借り上げているとみなされるためです。

 

残されたご家族への金銭的な負担を和らげる相続税対策の一環として、検討する価値のある選択肢となるでしょう。

 

●不動産管理会社が建物全体を一括で借り上げているとみなされる

●実際の空室状況に関わらず税務上は「入居率100%」の扱い

●アパートの評価額控除を最大限に引き出せる

 

 

サブリース契約の4つのデメリット

サブリース契約のデメリットを4つ紹介します。

 

(1)収益性が下がる

(2)一定期間ごとの賃料見直し

(3)免責期間の存在

(4)入居者を選べない

 

 

(1)収益性が下がる

不動産管理会社が間に入ることで、入居者が支払う実際の家賃から10〜20%ほどの手数料が差し引かれます。

加えて、礼金や更新料といった副次的な収入も不動産管理会社のものとなる契約が一般的といえるでしょう。

結果として、通常の賃貸経営に比べて物件の表面利回りは確実に低下してしまいます。

 

とくに現在の金利上昇局面においては、ローン返済額が膨らむことで手残りがマイナスになる「逆ざやリスク」への警戒が欠かせません。

 

空室リスクを回避する代償として、利益率の低さを許容できるか慎重な事業判断が求められます。

 

●家賃の10〜20%が手数料として差し引かれる

●副次的な収入も会社のものになる傾向が強い

●現在の金利上昇で「逆ざやリスク」に注意が必要

 

 

(2)一定期間ごとの賃料見直し

「ずっと同じ金額が支払われる」と誤解されがちですが、実際には建物の経年劣化などに合わせて家賃が段階的に引き下げられます。

 

ここで知っておくべきなのが、借地借家法第32条に基づく「減額請求権」の存在です。

法律上、借り手である不動産管理会社には家賃の減額を求める強い権利が認められています。

サブリース適正化法の定着で事前説明は義務化されたものの、相場下落などを理由にした減額交渉が完全に消滅するわけではありません。

 

最初のシミュレーション通りに収入が続くという見通しは捨て、下落を前提とした計画を練るべきです。

 

●通常2年ごとの契約更新時に保証額が見直される

●借地借家法第32条の「減額請求権」が不動産管理会社にある

●サブリース適正化法下でも減額交渉はゼロにならない

 

 

(3)免責期間の存在

サブリース契約を結べば、当初からすぐに家賃が振り込まれるとは限りません。

 

アパートの新築直後や入居者が退去した直後には、家賃保証の対象外となる「免責期間」が設けられています。

不動産管理会社が新たな入居者を募集して契約を結ぶまでの準備期間として、一般的には1〜3ヶ月程度設定されるケースが主流です。

 

複数の部屋で同時に退去が発生した場合、免責期間が重なって一時的に資金繰りが大きく悪化する危険性をはらんでいます。

当面のローン返済に困らない程度の余裕資金を生活費とは別に確保しておく防衛策が不可欠といえるでしょう。

●新築直後や退去直後には家賃保証の対象外期間がある

●入居者募集の準備期間として1〜3ヶ月程度設定される

●期間中は収入がゼロになるため自己資金からの返済が必須

 

 

(4)入居者を選べない

入居付けに関する権限を全て不動産管理会社に委ねるため、どのような人物が住むかをオーナー自身で決定できません。

一般管理のように事前の属性確認が行われないケースも多く、マナーの悪い入居者が入り込むリスクが生じます。

 

家賃保証の額自体に影響は出ないものの、ゴミ出しのルール違反などが頻発すれば物件全体の資産価値を下げる要因になりかねません。

さらに、借地借家法ではオーナーからの解約には重い「正当事由」が求められるため、不良入居者や不動産管理会社との契約を断ち切るのも極めて困難なのが実情です。

 

●入居者の決定権が不動産管理会社にあるためオーナーは選べない

●事前の属性確認がなくマナーの悪い入居者が入るリスク

●契約解除には借地借家法上の重い「正当事由」が必要

 

 

サブリース契約時の5つの注意点

サブリース契約でトラブルに遭わないよう、サブリース契約時に注意すべき点について紹介します。

 

(1)家賃保証の割合を確認する

(2)家賃保証の見直しが何年ごとに行われるか把握する

(3)免責期間の有無を確認する

(4)契約の中途解約が可能か確認する

(5)修繕費用は誰が負担するのかを確認する

 

 

(1)家賃保証の割合を確認する 

サブリース契約を結ぶ際は、提示された家賃保証の割合が妥当であるかを慎重に見極める必要があります。

 

一般的な保証率の相場は満室時家賃の80〜90%程度ですが、物件の立地や不動産管理会社の方針によって数字は変動するものです。

保証率が高いと一見魅力的に感じますが、周辺の家賃相場と乖離していないか冷静な判断が求められます。

不動産管理会社の過去の入居率や、対象エリアの賃貸需要に精通しているかどうかも重要なチェックポイントになるはずです。

 

提示された数字を鵜呑みにせず、周辺相場と照らし合わせて自分自身で適切に設定されているかを確認する姿勢を持ちましょう。

 

●一般的な家賃保証率の相場は80〜90%程度

●周辺の家賃相場や不動産管理会社の入居率実績を確認する

●対象エリアの賃貸需要に精通している会社か見極める

 

 

以下の記事では、不動産投資に重要な立地の選び方をわかりやすく解説しています。

 

不動産投資の立地の選び方|失敗しない3つの調べ方

不動産投資の立地の選び方|失敗しない3つの調べ方

 

 

(2)家賃保証の見直しが何年ごとに行われるか把握する

契約書には、入居状況の悪化や周辺相場の下落に備え、一定期間ごとに家賃を見直せる条文が必ずと言っていいほど記載されています。

この見直し周期が何年ごとに設定されているか、過去にどれほどの減額実績があるかを把握しておきましょう。

 

賃料の固定期間や、値下げ幅の下限が設定されているかどうかも重要な確認事項といえます。

借地借家法に基づく不動産管理会社側の「減額請求権」が存在するため、将来的な家賃下落は避けられないリスクです。

 

契約当初の収支だけでなく、数年後や数十年後の減額を想定してもアパート経営が黒字を保てるか、長期的な視点でシミュレーションを行ってください。

 

●賃料の見直し周期や固定期間が何年か確認する

●過去の減額実績や値下げ幅の下限額を把握しておく

●将来の家賃下落を想定した長期的な収支計画を立てる

 

 

(3)免責期間の有無を確認する

家賃保証の対象外となる免責期間の条件についても、契約前にくまなくチェックしておきましょう。

 

新築時や入居者の退去直後には、新たな入居者を募集するための期間として、一般的に1〜3ヶ月ほどの免責期間が設定されます。

この期間中は、仮にすぐ入居者が決まってもオーナーへは保証賃料が支払われません。

 

とくに注意したいのが、退去者が出るたびに再び保証がストップする再免責期間の存在です。

不動産管理会社の入居付けスピードを考慮し、設定された期間が妥当か確認してください。

免責期間中のローン返済は自己資金で賄う必要がある点も忘れてはいけないポイントといえます。

 

●一般的に1〜3ヶ月設定される免責期間の長さを確認する

●退去のたびに発生する「再免責期間」の有無に警戒する

●期間中のローン返済を自己資金で補う準備をしておく

 

 

(4)契約の中途解約が可能か確認する

サブリース契約を途中で解除したいと考えた場合、オーナーの意向だけではスムーズに解約できないケースが多々あります。

建物の貸し借りに関する法律である借地借家法では、借り手である不動産管理会社の方が強く保護される立場にあるからです。

 

オーナー側からの解約には法的な「正当事由」が求められるため、契約書の中途解約に関する条文は念入りに確認しておきましょう。

解約が制限される期間や、予告を何ヶ月前に行うべきか、違約金がどれくらい発生するかは重要なチェック項目です。

 

将来的に物件の売却などを検討する際、解約のしにくさが大きな足かせとなるリスクを想定しておく必要があります。

 

●借地借家法により不動産管理会社側が強く保護されている

●オーナーからの解約には法的な「正当事由」が求められる

●解約制限期間や予告期限、違約金の額を事前に確認する

 

 

(5)修繕費用は誰が負担するのかを確認する

物件の維持管理に必要な修繕費用を、オーナーと不動産管理会社のどちらが負担するのかという境界線も明確にしておくべきです。

 

一般的には、パッキン交換などの簡易的な修繕は会社側が持ち、外壁塗装などの経年劣化分はオーナーが負担するパターンが多く見られます。

契約書で修繕範囲の線引きが曖昧になっていると、後になってオーナーへ高額な工事費用が請求されるトラブルに発展しかねません。

 

保証家賃の額や月々のローン返済額を考慮したとき、現在の費用分担が適切であるか見極める姿勢が大切です。

想定外の修繕費が発生しないよう、事前に細かな条件までしっかりすり合わせておきましょう。

 

●簡易的な修繕と経年劣化による修繕の負担区分を明確にする

●修繕範囲が曖昧だと高額な費用を請求されるリスクがある

●ローン返済を考慮し、費用分担が適切か事前にすり合わせる

 

 

さらにリスクを抑えたい人には「不動産クラウドファンディング」もおすすめ

ここまで解説した通り、サブリース契約は手間を省ける一方で、家賃減額や解約制限などの無視できないリスクを抱えています。

 

こうしたデメリットに不安を感じる方には、より手軽に始められる「不動産クラウドファンディング」が向いているかもしれません。

少額から投資可能で、運用をプロに一任しながら少しずつ利益を得たい方に最適な手法といえるでしょう。

 

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