不動産クラウドファンディングとは
不動産クラウドファンディングは、少額からプロに運用を任せられる初心者向けの新しい投資手法です。
この章では全体像を正しく把握していただくために、以下の2点について解説していきます。
(1)不動産クラウドファンディングの仕組み
(2)不動産クラウドファンディングの事業スキーム
(1)不動産クラウドファンディングの仕組み
不動産クラウドファンディングは、厳しい認可を受けたプロの事業者が、集めた資金で不動産を運用し、家賃や売却益を還元するシステムです。
不動産特定共同事業法など、国が定めた厳格なルールの下で電子取引業務の認可を受けた事業者だけが提供できる、安心感の高い投資手法となります。
具体的には、プロが厳選したひとつの不動産物件を小口化し、インターネット上で複数の投資家から出資を募るのが特徴と言えるでしょう。集まった資金をもとに、事業者が建物の購入から日々の運営までをすべて代行してくれます。
その後、物件から発生した家賃収入や、将来的な不動産売却によって出た利益が、出資した金額の割合に応じて各投資家へ分配される仕組みです。
(2)不動産クラウドファンディングの事業スキーム

不動産クラウドファンディングは、物件選びから出資までネットで完結し、運用や管理はプロへおまかせできる手軽なスキームとなっています。
投資家が行うのは、事前にWeb上で詳細を確認し、出資先を選ぶことだけです。
所在地や築年数、施工会社、管理状態、収支のシミュレーションといったデータから、納得のいく投資先を見つけられるでしょう。
対象となる物件も幅広く、以下のような種類から選択可能です。
●マンションやオフィスビル
●観光地のホテルや旅館
●空き家のリノベーション
物件決定後の煩わしい運営管理は、すべて事業者が代行してくれます。
各種手続きがインターネットのみで完結するのも、忙しい方にとって嬉しいポイントと言えます。
面倒な手間を一切かけず、手軽に不動産投資を始められるのが大きな魅力です。
不動産クラウドファンディングと他の不動産投資の仕組みの比較
不動産クラウドファンディングと似たものとして、主に以下3つが挙げられます。それぞれ解説していきます。
(1)現物不動産投資との違い
(2)REITとの違い
(3)ソーシャルレンディングとの違い
(1)現物不動産投資との違い
これまでの主流だった「現物不動産投資」は、マンションなどを購入して賃貸経営する手法です。
金融機関からの借入など大きな資金が必要となり、立地選びや管理会社とのやり取りといった手間も発生します。
ただし、物件を自己所有できるため、将来の住まいや家族への資産として残せる点は大きなメリットと言えるでしょう。
対して不動産クラウドファンディングは、複数の投資家と共同出資する仕組みとなっています。
まとまった資金を用意する必要はなく、投資初心者でもスマホ一つで簡単に始められるのが魅力です。

不動産クラウドファンディングと現物・J-REITの違いとは?
(2)REITとの違い
REIT(不動産投資信託)は、投資家から集めた資金で不動産を取得する点ではクラウドファンディングと似た仕組みです。
最大の違いは流動性の高さにあります。
REITは証券取引所に上場しているため、値動きを見極めていつでも売買可能です。
一方で、複数の不動産へ自動的に分散投資されるため、自分で個別の物件を選ぶことはできません。
対して不動産クラウドファンディングは、事前に投資先の詳細情報を確認できるのが特徴となっています。
人気物件や自分の好みに合わせて、納得した上で投資できる点が強みと言えるでしょう。

不動産クラウドファンディングとREIT(リート)の違いや向いている人の特徴を解説!
(3)ソーシャルレンディングとの違い
ソーシャルレンディングとは、「貸付型クラウドファンディング」とも呼ばれます。
出資したい投資家と資金を募りたい個人や企業を、ファンド事業者がインターネット上で繋ぐマッチングサービスです。
この手法は匿名で資金を集められる性質上、事業内容は分かっても、実際の運営者や借り手の詳細情報までは把握しにくい傾向にありました。
一方で、不動産クラウドファンディングにはそうした情報の制限がありません。
対象となる物件の詳細や運営者の情報がしっかりと開示されるため、より安心して投資判断を下せるのが大きなメリットです。
不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違いとリスク回避のポイント
不動産クラウドファンディングのメリット4選
不動産クラウドファンディングのメリットは主に4つあります。
(1)1万円からの手軽な不動産投資が可能
(2)手間がかからない
(3)運用期間が比較的短い
(4)ネットでかんたんに申し込みが可能
それぞれを解説していきます。
(1)1万円からの手軽な不動産投資が可能
最低投資金額が1万円に設定されている案件が多く、手元にまとまった資金がなくても手軽に始められます。
現物の不動産投資に挑戦する場合、数百万円から数千万円規模の大きな資金を用意しなければなりません。
しかし、クラウドファンディングなら独自の小口化スキームを活用するため、少額から不動産オーナーと同じ恩恵を受けられる仕組みです。
●ローンを組むなどの多額な借金リスクがない
●お小遣い感覚で無理のない範囲からスタート可能
●複数のファンドに資金を分けてリスク分散しやすい
このようにハードルが非常に低く設定されているため、分散投資の第一歩としておすすめできる手法と言えるでしょう。
(2)手間がかからない
建物の修繕や入居者の対応など、煩わしい物件管理はすべて専門業者が代行するため「ほったらかし運用」が可能です。
現物不動産を所有した場合、老朽化に伴う修繕手配や空室対策といった手間と費用が必ず発生してしまいます。
本業を持つ方にとって、これらの管理業務を個人でこなすのは大きな負担となるでしょう。
●プロの運営管理業者がすべての実務を代行
●投資家は好きな物件を選んで出資するだけ
●日々の値動きを追う必要がなく精神的に楽
出資した後は分配金を待つだけなので、本業やプライベートに集中できるのが大きな魅力です。
日中の時間を投資に割けない忙しい会社員の方などに、適した資産運用と言えます。
(3)運用期間が比較的短い
3ヶ月から3年程度の短期案件が多く、数ヶ月でリターンを期待できるため資金計画が組みやすいのが特徴です。
現物投資は一度購入すると資産が固定化されやすいですが、本サービスは運用期間が短く設定されているため資金の流動性が高まります。
●早い案件なら3ヶ月から1年程度で運用完了
●長くても3年程度なので将来の予定を立てやすい
●ライフイベントに合わせた柔軟な現金化が可能
無事に運用が終わって得られた元本や利益を使って、さらに他の魅力的なファンドへ再投資したり、別の金融商品へ振り分けたりと選択の幅を広げられるはずです。
自分のペースで効率良く資産を回していける点は、投資家にとって大きなメリットと言えるでしょう。
(4)ネットでかんたんに申し込みが可能
口座開設から入金、分配金の受け取りまで、すべての手続きがパソコンやスマートフォン一つで完結します。
店舗へ出向いたり面倒な書類を郵送したりする手間がなく、スキマ時間を活用してどこからでも気軽に投資を始められるのが魅力です。
●時間や場所を問わず好きなタイミングで操作可能
●入金手続きから運用後の利益受け取りまでネット完結
●スマホのカメラを使った「eKYC」で本人確認も一瞬
具体的にどのような流れか、福岡市特化型「えんfunding」のスマホでできる投資家登録を事例に、こちらの記事で紹介しているのでご覧ください。
不動産投資クラウドファンディング「えんfunding」のネット申し込みやってみた!スマホでかんたん投資家登録!
不動産クラウドファンディングのデメリット3選
不動産クラウドファンディングのデメリットは以下のとおりです。
(1)元本割れのリスク
(2)レバレッジ効果が薄い
(3)税制上のメリットはあまりない
それぞれを見ていきましょう。
(1)元本割れのリスク
不動産市場の悪化などで元本割れする可能性はゼロではありませんが、仕組みによってリスク軽減できるのが特徴です。
投資である以上、出資金が減ってしまうリスクは常につきまといます。主な原因となるのは以下の3つのトラブルによるものです。
●不動産価格の急激な暴落
●空室発生による家賃収入減
●プロジェクト自体の進行遅延
どこまでリスクを減らせるかが投資成功の鍵となります。
複数の案件に分ける分散投資も有効ですが、不動産クラウドファンディング特有の「優先劣後システム」という仕組みが投資家を守る大きな盾となってくれるでしょう。
(2)レバレッジ効果が薄い
銀行融資を利用して少額資金で大きな利益を狙う「レバレッジ(てこの原理)」が効きにくい点も弱みと言えます。
現物不動産投資であれば、個人の自己資金に加えて金融機関から融資を引き出し、高い収益を狙うことが可能です。
しかし、不動産クラウドファンディングでは融資を受けられず、あくまで個人の手持ち資産の範囲内でコツコツと投資していく形となります。
短期間で資産を何倍にも増やすような爆発力は期待できないでしょう。
一方で、銀行への返済義務が一切発生しないため、借金を背負うプレッシャーはありません。リターンが少なくなりやすい反面、自身のペースで安全性の高い運用を続けられる点は安心できる要素となっています。
(3)税制上のメリットはあまりない
不動産クラウドファンディングでは、税制上の優遇措置はあまりありません。
現物の不動産投資や株式投資の場合、損失を翌年に繰り越せる「繰越控除」や、他の所得と相殺して税額を抑える「損益通算」といった税制上の優遇措置が存在します。
対して、不動産クラウドファンディングにはこうした特例が適用されません。
一般的な「匿名組合型」のファンドで得た分配金利益は「雑所得」として扱われるため、確定申告の際は税率に気をつける必要があります。
「不動産投資」のリスクと投資家を守る2つの仕組み
不動産投資のリスクを回避し、投資家を守るための仕組みとしては、以下の2つがあります。
(1)優先劣後システム
(2)マスターリース契約
それぞれを解説していきます。
(1)優先劣後システム
万が一損失が出ても、事業者の出資枠(劣後出資分)までなら投資家の元本が守られる心強い仕組みです。
不動産運用には価格下落リスクが伴いますが、元本割れを極力防ぐための対策がこのシステムとなります。
投資家(優先出資者)と事業者(劣後出資者)が共同でお金を出し合うのが特徴です。
●利益の分配:投資家に対して「優先的」に配当
●損失の負担:事業者の出資分から「先」に負担
つまり、損失額が事業者の出資割合に収まる限り、投資家の元本に影響は出ません。
ただし、投資商品である以上100%の元本保証はなく、市場の暴落時には影響を受ける可能性もあります。
自身の投資計画に合わせて、事業者ごとの「劣後出資の比率」を事前に確認しておくのがおすすめです。
詳しい解説は以下の記事をご確認ください。

不動産クラウドファンディングにおける「優先劣後方式」!徹底解説!!
(2)マスターリース契約
マスターリース契約とは、専門会社が物件を一括で借り上げることで、実際の入居状況に関わらず毎月固定の家賃収入が保証される契約です。
不動産投資で最も怖いのが、入居者が退去して家賃が入ってこなくなる「空室リスク」と言えるでしょう。
しかし、このマスターリース契約が結ばれている物件へ投資すれば、そのような心配はいりません。
空室が長引いたとしても、専門会社から毎月決まった金額が支払われる仕組みとなっています。
そのため、想定していた利回りが下がる影響を受けず、安定した利益の分配を受け取ることが可能です。
手堅い運用を目指す方にとって、非常に心強い仕組みと言えます。
不動産クラウドファンディングに向いている人の特徴3選
不動産クラウドファンディングを始めたいけど、不安という人もいるでしょう。
そんな人に向けて、投資を始めるのにおすすめな人を紹介していきます。
不動産クラウドファンディングに向いている人の主な特徴は以下の3点です。
(1)小額で始めたい人
(2)手間をかけず不動産投資を始めたい人
(3)少しずつ利益を得たい人
それぞれを解説します。
(1)小額で始めたい人
一口1万円という少額からスタートできるため、リスクを最小限に抑えつつ分散投資を実践したい方に最適です。
本サービス最大の強みは、手元に数十万、数百万というまとまった資金がなくても不動産オーナーになれる点にあります。
失敗した時のダメージを小さく抑えられるため、投資初心者でも気軽に挑戦しやすいのが特徴と言えるでしょう。
さらに、少額で始められるメリットを活かし、複数の異なる物件へ少しずつ資金を分ける「分散投資」がやりやすくなっています。
万が一特定の物件で損失が出ても、他の物件の利益でカバーできるため、より安全性の高い資産運用を実現できるはずです。
(2)手間をかけず不動産投資を始めたい人
運用開始後の面倒な物件管理はすべてプロが代行してくれるため、本業が忙しい会社員の方にぴったりの投資です。
現物のアパート経営などでは、建物の清掃や老朽化に伴う修繕、入居者からのクレーム対応など、休む間もなくさまざまな管理業務が発生してしまいます。
しかし、不動産クラウドファンディングなら、一度出資してしまえばその後は何もする必要がありません。
不動産運用のプロフェッショナルがすべての実務を引き受けてくれる仕組みとなっています。
普段の仕事や家事で忙しく、投資の勉強や物件の管理にまで時間を割けない人にこそ、おすすめしたい投資方法と言えるでしょう。
(3)少しずつ利益を得たい人
少額投資かつ運用期間が短いため、劇的なリターンよりも堅実さを重視し、コツコツ利益を積み上げたい人向けです。
投資する元本が少額に設定されており、数ヶ月から数年という短期間で運用が完了するファンドが多くなっています
そのため、一度に得られる分配金の額も相対的に少なくなるのが特徴です。
「短期間で資産を何倍にも増やしたい」といった一攫千金を狙うようなスタイルには向いていません。
もし大きな収益を求めるのであれば、レバレッジを効かせられる現物不動産投資に挑戦してみてはいかがでしょうか。
不動産クラウドファンディング事業者を選ぶ5つのコツ
不動産クラウドファンディングの事業者を選ぶ主なコツは以下の5点です。
(1)情報開示が適切か
(2)問題が起きた場合の対応
(3)案件数の多さ
(4)不動産の種類が豊富
(5)事業者としての実績、信頼性
それぞれを解説していきます。
(1)情報開示が適切か
リスクやデメリットを含め、物件の詳細や収支予測を投資前後にわたりしっかりと開示しているか確認しましょう。
不動産クラウドファンディング事業者を選ぶ際は、情報開示の姿勢が非常に重要な判断基準となります。
リスクやデメリットを隠さずに公開しているか、しっかりと見極めましょう。
具体的には、以下のデータが提供されているかを確認するのがおすすめです。
●対象となる物件の築年数
●施工会社
●事業内容
●詳細な収支シミュレーション
(2)問題が起きた場合の対応
元本割れなどの予期せぬトラブルが発生した際、迅速にサポートしてくれる体制が整っているか確認しておきましょう。
サービスの使いやすさに加え、万が一の問題が起きたときの対応力も選ぶ際の基準になります。
投資である以上、不動産市場の変化による元本割れや、貸し倒れなどのリスクはゼロではありません。
●過去にトラブルが起きていないか
●発生時にどのような対応をとったか
●投資家を守るサポート体制があるか
(3)案件数の多さ
安定して複数のプロジェクトを組成している事業者を選ぶことで、希望するタイミングで投資しやすくなります。
提供される案件の数は、事業者によって大きく異なるのが実情です。
もし案件数が極端に少ない場合、自分が投資したいと思える条件の不動産がなかなか見つからないかもしれません。
●好条件の物件はすぐに応募が埋まる
●人気ファンドは抽選になりやすい
●投資機会を逃してしまう可能性がある
このような事態を避けるためにも、できるだけ募集頻度や案件数が多い事業者を選ぶと良いでしょう。
複数のファンドへ時期をずらして投資しやすくなり、資金をスムーズに運用できるはずです。
(4)不動産の種類が豊富
マンションやホテルなど様々なタイプの物件を扱っていると、目的に合わせた分散投資がやりやすくなります。
投資の対象となる不動産にはそれぞれ異なる特徴があり、期待できる利益の大きさや安定性も変わってくるのが特徴です。
●ホテル:利回りは高めだがシーズン要因に左右されやすい
●居住用マンション:利回りはやや低めだが家賃収入が安定しやすい
このように、物件のタイプによってメリットや注意点が異なります。
案件数の多さとあわせて、取り扱う不動産の種類が豊富な事業者を選ぶのがおすすめです。
市況に合わせて色々な物件を組み合わせることで、より手堅い運用が期待できるでしょう。
(5)事業者としての実績、信頼性
情報開示の姿勢やトラブル時のサポート体制は、事業者の信頼度を測るバロメーターになります。
サイトをチェックする際は、事業を行う上で前提となる「不動産特定共同事業」の許可を正しく受けている会社かどうかを見ておくと良いでしょう。
●運営している企業の規模が大きいか
●大手企業からの出資などがあるか
●過去の運用実績が安定しているか
これらが揃っている場合、投資初心者の方にとっても大きな安心材料に繋がります。
大切なお金を預ける相手として、信頼できるかをじっくり検討してみてください。
不動産クラウドファンディングなら「えんfunding」
人口増加と再開発が続く福岡市に特化し、安定需要と高い実績を誇る「えんfunding」がおすすめです。
福岡市は「天神ビッグバン」などの大規模再開発が継続中で、地下鉄延伸により利便性も向上しています。
全国でも人口増加が見込まれており、今後も家賃上昇が期待できるエリアと言えるでしょう。
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●リスクを軽減する「優先劣後方式」を採用
将来性については以下の記事で詳しく解説しています。
福岡市に不動産投資しても大丈夫?10年連続地価上昇が続く福岡市、その要因を解説!

