物件選定で見るべき10のポイント
不動産投資の物件探しで見るべきポイントについて解説します。
ここでは、購入候補の物件について基本的な条件を整理して比較できるように以下の10ポイントを紹介します。
もちろん、他に自分がこだわりたい条件などがあれば加えて大丈夫です。しかし、全ての条件をクリアすることは難しいです。
ですので、優先順位を明確にして、しっかり利益を得られる物件を選びましょう。
(1)予算
(2)周辺家賃相場
(3)利回り
(4)築年数
(5)駅からの徒歩分数
(6)管理費・修繕積立金
(7)間取り
(8)総戸数
(9)エリア
(10)人口動態
(1)予算
不動産投資物件を探す際には、必ず購入予算を決めましょう。
かけられる予算によって、候補にあげられる物件は全く異なります。
予算がオーバーしてしまえば、どんなに良さそうな物件でも購入することができません。
物件購入の予算を決定するには、物件価格だけでなく初期費用も確認します。
物件価格は自分が受けられるローンの金額を考慮し、初期費用は用意できる手持ちの自己資金によって判断します。
あらかじめおおよその予算を決めておけば、効率的に物件探しができます。
まずは、金融機関などのWebサイトで不動産投資ローンの融資額をシュミレーションしてみましょう。
参考:不動産担保ローン(不動産投資型)ローンシミュレーション
ローンシミュレーション|不動産担保ローン(不動産投資型)|かりる|福岡中央銀行
うまく想定できないときには、不動産投資会社などへ相談して、融資額の見込みがいくらくらいになるのか相談してみることもできます。
(2)周辺家賃相場
周辺の家賃相場を調べ、自分の物件の想定家賃を設定します。
周辺の家賃相場は「SUUMO」や「ホームズ」、「アパマンショップ」「アットホームズ」などの賃貸不動産情報サイトの家賃相場から調べられます。
自分が見やすいサイトを選んで「建物種別」「間取り」「駅徒歩」「築年数」などの項目を購入予定の物件の条件に照らし合わせて、家賃相場を確認しましょう。
より正確な家賃相場の調べ方は、複数の不動産仲介会社へ尋ねることです。
仲介会社に足を運んで、購入予定の物件ならいくらぐらいの家賃になるかを担当者へヒアリングし、実際の声を聞いてみましょう。
想定家賃は、周囲の相場家賃を参考にしますが、家賃の下落が起こることも想定しておきましょう。
家賃下落にも耐えられる家賃を想定しておかないと、将来的に、利益が出なくなってしまう可能性があります。
(3)利回り
投資である以上、利益を少しでも多く出すために利回りは最も重要なポイントです。
利回りとは、利回りは、物件を購入するために投資した金額に対する、1年間の家賃収入で得られる利益の割合を表したものです。
ただし、利回りはあくまでも数字なので、この数字にとらわれ過ぎてしまうのは危険です。
高利回りでも空室率が高かったり、空室期間が長かったりすると物件から得られる利益は低くなってしまうので、注意が必要です。
利回りには「表面利回り」と「実質利回り」があり、それぞれ計算方法や意味が異なります。
以下の記事から、表面利回りと実質利回りについての説明を引用します。
不動産投資の”利回り”を徹底解説!相場や計算方法、物件の選び方まで
表面利回りと計算方法
「グロス利回りとも呼ばれ、投資額(物件価格)に対する1年間で得られる賃料収入の割合を表面利回りといいます。
広告やインターネット上で表示されている不動産投資での利回りは、表面利回りを指すことが多いです。
計算式は、「表面利回り(%) = 年間家賃収入 ÷ 投資額(税込み物件価格) × 100」です。
例えば、以下の条件の場合を計算してみます。
- 2,000万円の物件を購入
- 1か月の家賃を10万円に設定(年間家賃収入:120万円)
表面利回り(%) = 120万円 ÷ 2,000万円 × 100
= 6.0%
この物件の表面利回りは6%となります。
このように表面利回りは計算されますが、運用にかかる費用は考慮しないのが特徴です。」
実質利回りと計算方法
「不動産投資の運用で発生する費用を考慮した利回りを実質利回りといいます。
ネット利回りといわれるケースもあります。
計算式は、「実質利回り(%) = (年間家賃収入 – 年間諸費用) ÷ (税込み物件価格 + 購入時の諸費用) × 100」です。
例えば、以下の条件の場合を計算してみます。
●2,000万円の物件を購入
●購入時の諸費用として100万円
●1か月の家賃を10万円に設定(年間家賃収入:120万円)
●1年間で発生する諸費用として、20万円
実質利回り(%) = (120万円 – 20万円) ÷ (2,000万円 + 100万円) × 100
= 100万円 ÷ 2,100万円× 100
= 4.7% ≒(4.761・・・)
この物件の実質利回りは4.5%となります。
実質利回りが物件情報に掲載されているケースは少ないため、自分で計算する必要があります。」
(4)築年数
建物は老朽化するため、築年数のチェックも大事なポイントです。
築年数によって修繕費が発生するリスクが変わり、資金計画も大きく変わってきます。
中古物件の場合、基本的に築年数が新しい物件ほど価格が高く、築古になるほど安くなり、物件価格の妥当性を判断するための材料になります。
例えば、建物の面積や戸数、間取りが同じで価格が同じであれば、築浅になるほど割安物件といえます。
(5)駅からの徒歩分数
都市部のように公共交通機関が発達しているエリアほど、最寄り駅からの徒歩分数は賃貸ニーズの影響を受けやすいです。
特に、単身世帯がターゲットの物件は、最寄り駅から離れると賃貸ニーズが一気に落ちる傾向にあります。
賃貸物件を探す際、徒歩分数で絞って物件を検索する人が多く、駅から離れているほど候補の物件から外れていきます。
あくまで、物件があるエリアのニーズや間取りによりますが、徒歩分数を見て賃貸ニーズが少なくなってしまうエリアにある物件は、他の条件が良くてもおすすめできません。
物件価格が安く利回りが高いからといって購入してしまうと、空室が発生して新たな入居者を探すのに苦労する可能性が高くなるので注意が必要です。
(6)管理費・修繕積立金
区分マンションの場合、管理費と修繕積立金の負担が発生するので必ずチェックしましょう。
●管理費
マンション共用部など日常的な利用にかかる費用で、賃貸物件であれば入居者に負担してもらうことができる費用です。
ただ、入居者視点で見ると家賃にプラスして支払う必要があるため、金額次第では賃貸ニーズに影響が出ます。
周辺相場感とも照らし合わせて、入居者が妥当と思えるような金額にできるかがポイントです。
●修繕積立金
マンションの大規模修繕工事など長期的な計画に基づいて、マンション管理組合に積み立てておく費用です。
区分マンションの所有者が毎月、決められた積立金を支払います。
建物全体の修繕により資産価値などを維持するという性質上、所有者が負担するのが通常なため、運用収益とのバランスがとれた金額になっているか確認が必要です。
(7)間取り
賃貸ニーズでは、間取りも大切なポイントで、周辺エリアのニーズによって求められる間取りが変わってきます。
このニーズに応えられないと、入居者の集客に苦戦してしまいます。
たとえば、単身世帯が多いエリアでファミリー向け物件を購入しても、需要が少ないため集客の苦戦する可能性が高いです。
また、エリアによっては、単身世帯と子供のいない夫婦2人世帯の両方のニーズに応えられるなど、幅広い選択肢を用意できる間取りが有利なこともあります。
物件周辺の賃貸ニーズは、そのエリアで実際に入居者を募集している物件をリサーチすることでつかめるだけでなく、周辺にどのような施設(商業施設やオフィス、工場、大学など)があるかによっても、おおよそのニーズを把握することができます。
(8)総戸数
アパートやマンションなどの集合住宅は、総戸数も物件探しで見るべきポイントです。
特に、区分マンションであれば総戸数は管理費や修繕積立金にも影響します。
たとえば、区分マンションの場合、良質な建物で最新設備を備えている魅力的な物件でも、総戸数が少ないと、1戸当たりの管理・修繕費用が割高になる可能性があります。
総戸数が少ないと、万が一、想定外の修繕工事が必要になった際に、十分な修繕費用が積み立てられておらず対応できないこともあるかもしれません。
ただし、総戸数に関しては必ずしも多い方が有利というわけではないため、他の条件と合わせて総合的に判断することが大切です。
(9)エリア
購入候補の物件があるエリアの特性を知ることは、物件選びに重要なポイントの一つです。
賃貸ニーズを第一に考えれば賃貸需要が高いエリアを選定するのは当然ですが、大切なのは収益性です。
たとえば、人気エリアでは家賃収入が高くなる傾向がありますが、物件価格や初期費用、毎月の必要経費も高くなるため収益性の面では、他のエリアの方が好条件の場合もあります。
また、近隣市街地で再開発が予定されているエリア、大規模な工場誘致などが予定されているエリアなど、将来的な賃貸ニーズの広がりが予想されるエリアを狙って物件選びをするという戦略もとれます。
いずれにしても、物件があるエリアを少し広い観点で眺めて、地域特性を探ってみることでより良い物件を見つけられる可能性があります。
エリアを熟知することは、良い物件を見極める上で重要な要素の一つなので、特に初心者のうちは探すエリアを広げ過ぎないようにするのがおすすめです。
(10)人口動態
不動産投資は、長期的な観点での投資となるため、人口動態を把握して長い目線で戦略を練ることが大切です。
購入候補の物件があるエリアの人口動態をチェックすることで、これから賃貸ニーズがどう変わっていくか予想しやすくなります。
仮に今の時点で人口が多いエリアでも、これから減る可能性が見込まれるところで不動産投資をするのはリスクが高いと言えます。
人口動態の変化の見極めが難しい場合には、人口の多い都市部を軸に物件を探すのがおすすめです。
都市部は、働く場所が豊富で公共交通機関も発達していて、単身世帯、ファミリー世帯、高齢世帯のいずれにも賃貸ニーズが見込めます。
ただし、間取りについてはそれぞれの世帯によってニーズが異なるので、どの世帯をターゲットにするのかを物件選定の段階で決めておく必要があります。
物件を探すときにするべきこと
不動産投資は物件次第で成功するかしないかが決まります。
条件のよい物件を探すために、必ずやっておきたいポイントとしては次の3つが考えられます。
(1)現地調査をする
(2)すぐに購入できるよう備えておく
(3)物件情報収集のアンテナを張っておく
(1)現地調査をする
気になる物件やエリアが決まった場合は、できるだけ現地調査を行いましょう。
入居希望者が申し込みの決断にいたるには、周辺環境や物件の清掃状況などの管理状態も重要なポイントになります。
大家さん目線と同時に入居者目線でも現地をよく調べ、気になる点や改善点があれば、購入した際に行うべき対策案を用意しておきましょう。
(2)すぐに購入できるよう備えておく
投資物件として条件のよい物件ほど競争も激しく、早く決断しなければ買いそびれてしまいます。
買付を入れようとしても、資金の準備ができていなければ躊躇してしまい、チャンスを逃してしまいます。
そのため、金融機関に「いくらまでなら借りられるのか」を早めに確認しておくことが必要です。
与信枠を把握しておけば、よい物件が見つかった時に素早い決断ができます。
資金面のほか、購入すべき物件の条件に優先順位を付けて、整理しておくことも重要です。
条件に合致する物件があったら即決できるように準備しておきましょう。
(3)情報収集のアンテナを張っておく
物件探しの際には、複数の情報源を確保しておきましょう。
情報源としては、ポータルサイト、不動産仲介会社、不動産投資物件専門の不動産会社などがあげられます。
不動産物件探しのポータルサイトは以下のようなものがあります。
・楽待
・健美家
ほかにも情報収集できる手段があれば間口はできるだけ広げておきましょう。
待っているだけでは情報は入ってきません。
定期的に仲介会社などに連絡し、時には訪問をくり返し行ってしていれば、思いがけず有益な情報が手に入る可能性があります。
ポータルサイトは随時情報が更新されていきます。
物件の取得は早い者勝ちなので、誰よりも早く情報をキャッチしなければなりません。
しかし、ポータルサイトを24時間ずっと閲覧することは不可能です。
そこで毎日朝・夕の同じ時間帯にチェックするなど、情報収集をルーティン化しておいて欲しい情報を逃さないようにしましょう。
おすすめのエリアは福岡市
福岡市は10年連続で地価の上昇が続いている注目の都市です。
再開発などの影響によって、福岡市の人口増加は2040年まで継続するとも予想されています。
そのため、賃貸物件には今後も根強い需要があると予想されます。
以下の記事では、福岡市での不動産投資をおすすめしています。
福岡市に不動産投資して大丈夫?地価上昇と2040年までの人口増が推計される福岡市、その要因を解説!
「福岡市で不動産投資がおすすめな3つの理由
(1)地価が上昇している
(2)人口が増加している
(3)雇用が増加している」
地価上昇に比例して家賃相場も上昇していくと見られますが、物件の取得が早いほうがより多くの利益を得られます。
福岡市での物件購入を検討中の方は早めに動くのがおすすめです。
福岡市での不動産投資のイメージが湧きにくい場合には、「えんfunding」など少額から運用できる不動産クラウドファンディングから投資を始めることができます。
ご自身のライフスタイル設計にあった内容で、福岡市での不動産投資をスタートしていきましょう。
優先順位を明確にして物件を選ぼう
この記事では、物件選定のポイントを紹介しました。不動産投資における物件選定は、多角的な視点からの検討が必要です。
検討すべきポイントを総合的に考慮し、自身の投資目標と戦略に合った物件を選ぶことが成功への鍵を握ります。
十分にリサーチをして慎重な判断をして、不動産投資を成功させましょう。
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