ハンバーガーから世界をみる「ビッグマック指数」とは
ビッグマック指数とは、イギリスの経済紙エコノミスト(The Economist)が発表する指数です。
この指数によって、各国の異なる通貨の為替レートが適正に評価されているかを測定できます。
世界中のマクドナルドで販売されているハンバーガー「ビッグマック」を基準として、その国の平均価格を米ドルに換算した上で1月と7月の年に2回発表されています。
ビッグマックは世界共通の商品であるため、どの国でもビックマックのコストは同じであり、値段の差はそれぞれの通貨の購買力の差を表しているという考えのもとに成り立っています。
つまり、その国の物価状況を知る際に、ビッグマック指数が高い国ほど割高で、低い国ほど割安と考えることができます。
日本のビッグマック指数は世界44位!?
日本のビッグマックの値段は、2018年7月に380円から390円に値上げしてから2022年7月までずっと390円でした。
その後410円、450円と値上がりが続いています。
日本では、ここ数年で徐々に物価が上昇していることがビッグマックの値段からわかります。
では、世界と比較してみるとどうなるでしょうか。
世界のビッグマック価格一位はスイスの7.73ドル
世界のビッグマックの国別価格を見ると、2023年7月時点での1位はスイスで7.73ドルです。
2位はノルウェー(6.92ドル)、3位はウルグアイ(6.86ドル)、4位はアルゼンチン(5.99ドル)、5位はユーロ経済圏(5.82ドル)となっています。
出典:ビッグマック指数 2023年 | Statistaをもとに制作
日本は3.17ドルで順位は54カ国中、44位でした。1位のスイスのビッグマックは日本の倍以上と大きく差が開いています。
ビッグマック指数から日本とアメリカを比較
ビッグマックの値段をアメリカと比較すると、アメリカでは5.58ドルもかかってしまいますが、日本では3.17ドル(7月の為替レート142.08で計算)で購入できる換算となり、日本の方がかなり安くビッグマックが買えます。
日本の物価が上昇しているとはいえ、アメリカと比べるとまだ割安と言えます。
日本は現在44位と価格の安い位置にいますが、物価上昇は世界的に進んでいるため、遅かれ早かれ日本も上位の国々の価格に近づいていくと考えられます。
アジアでみるとシンガポール、韓国、タイ、中国に続いて4位
出典:ビッグマック指数 2023年 | Statistaをもとに制作
シンガポールは4.86ドル、韓国が4.08ドル、タイが3.74ドル、中国が3.5ドル、そして日本の3.17ドルとなっています。
2010年ビッグマック価格では、日本は3.91ドル。
アメリカが3.71ドル、イギリスが3.63ドルでしたので、日本はそれよりも高かったんです。
当時の韓国は3.03ドルで、日本よりも低い価格でした。
いまでは、アジアだけでも4カ国が日本よりも高くなっています。
かつては海外旅行に行くと割安と感じていたのが、現在は高いなと思ってしまう、それがこの数字からも見て取れます。
割安価格の日本でもいまは物価が上昇中
ビッグマック指数から、世界的に見ると日本の物価は割安感があるかもしれません。
一方で、ここ数年でビッグマックの価格が380円から450円(一部の都市店舗では500円)と上昇しているのも事実です。
総務省統計局の調査で、2020年を基準とした2023年8月分の消費者物価指数が9月22日公表されました。その内容は以下の通りです。
(1)総合指数は2020年を100として105.9(前年同月比は3.2%の上昇)
(2)生鮮食品を除く総合指数は105.7(前年同月比は3.1%の上昇)
(3)生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は105.2(前年同月比は4.3%の上昇)
参照:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 全国(最新の月次結果の概要)
出典:消費者物価、8月3.1%上昇 伸び横ばいで高止まり – 日本経済新聞
8月の消費者物価指数(CPI、2020年=100)は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が105.7となり、前年同月比3.1%上昇しました。
食品やガソリンなどが押し上げ、上昇率は12カ月連続で3%以上での推移となっています。
物価上昇の原因は、原材料価格の高騰、ロシアによるウクライナ侵攻、円安などが挙げられ、長期的にこの影響が続くと考えられます。
物価上昇がもたらす賃金アップ
出典:物価が上がっているけど、消費者の私たちはどうしたらいいの?
消費者庁は、現在の物価上昇は企業の賃金アップをもたらすと考えています。
主に原材料費などの上昇がモノやサービスの価格に上乗せされていますが、モノやサービスの価格の引き上げは、企業にとっては賃金引上げのための原資にもなります。
現時点では、賃金の上昇が物価の上昇に追いついていませんが、これまで上がる希望を見出せなかった賃金に上昇の機運が生じてきています。
出典:賃上げ平均3.58%、春季交渉の連合集計 29年ぶり3%超 – 日本経済新聞
日本労働組合総連合会は7月5日、2023年春季労使交渉の最終集計結果を公表しました。
基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせた賃上げ率は平均で3.58%と、前年比で1.51ポイント上昇しました。3%を超えたのは29年ぶりで、1993年の3.90%以来の高水準です。
2023年度の賃上げは、企業の84.8%が実施(予定含む)しました。
賃上げを実施した企業を規模別でみると、大企業89.9%、中小企業は84.2%で、中小企業でも賃上げが進んでいます。
物価上昇中には現金を手元におくのはもったいない!
物価上昇に対応することはもちろんですが、賃金アップによって得た収入を上手に資産として残すことも重要です。
物価が上昇している時には、現金を持っていると資産を目減りさせてしまう恐れがあります。
物価が上昇すると、以前に購入したときよりも多くのお金を払わないと同じモノやサービスを購入できなくなるからです。
たとえば「5年前まで1,000円で購入できていたモノが1,500円になった」という場合、購入したモノが5年前とまったく同じモノであれば「5年間で価格が1.5倍に上昇した」と言えます。
言い換えると「1.5倍のお金を払わないと同じモノが購入できなくなった」ということになります。
それであれば、現金はそのまま手元におかずに投資にまわすことが賢い選択となります。
物価上昇に強い「不動産投資」
不動産が物価上昇、つまりインフレに強い理由は、モノ自体に価値があるからです。
不動産は突然、極端に価格が下がることはまずありません。
また、不動産は現在の社会情勢のように様々な要因によってインフレが進み、先行きを予想しにくい状況下においては特に買われやすい傾向があります。
需要が多くなるので不動産の価格の上昇が期待できます。
ただ、いきなり不動産投資といってもハードルが高いです。
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不動産投資がインフレに強い理由とは?インフレ対策の4つのリスクとポイント
https://en-funding.en-hd.jp/column/column.html?article_id=78
資産を守っていくためにもまずは投資をスタートしませんか!
昨今の物価上昇が家計を圧迫して生活が心配という方も多いかもしれません。
しかし、物価をビッグマック指数で見ると日本はまだ割安感があると言えます。世界基準で考えると物価は今後もさらに上昇する可能性があります。
この状況を打破するために、企業は賃金アップへ真向きな姿勢を示しています。
せっかく賃金が上がることが見込まれているのなら、しっかりと投資にまわしていきましょう。
リスクを抑えた「不動産クラウドファンディング」に注目
物価上昇の局面でおすすめなのが不動産投資です。
リスクを抑えて小口から投資ができる不動産クラウドファンディングは始めやすいです。
これから、安心して暮らしが手に入るように、今のうちから投資をスタートして未来に備えましょう。
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