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不動産投資の税務調査を乗り切る!狙われる特徴と事前対策

2024.07.05 (最終更新:2026.07.28)

コラム記事158のメイン画像 不動産投資

不動産投資における税務調査は、事前の正しい知識と対策があれば決して恐れるものではありません。 資産運用として人気の不動産投資ですが、常に税務署から調査されるリスクが伴います。「自分も対象になるのでは?」と不安を抱える方も多いのではないでしょうか。 本記事では、ターゲットになりやすい投資家の特徴から、調査官が重点的にチェックする項目、当日の具体的な流れまでを網羅的に解説します。さらに、申告ミスによるペナルティ(追徴課税)の仕組みや、事前対策についても詳しくまとめました。


不動産投資家と税務調査の関係

不動産投資は魅力的な資産運用方法ですが、同時に税務当局からも目をつけられやすいです。

不動産投資家が税務調査の対象となる理由は主に、複雑な税務処理や大きな金額の取引が発生するためです。

 

税務調査の主な目的は、適正な納税が行われているかを確認することです。

不動産投資に関しては、収入の計上漏れや経費の過大計上などが重点的にチェックされます。

 

税務調査 実調率

出典:税務行政の現状と課題

 

税務調査が実施される確率は、国税庁が発表している「税務行政の現状と課題」という資料に記載されています。

 

これによると、実調率は年々減少傾向にあり、データが公表されている平成28年度については、法人で3.2%、個人では1.1%となっています。

納税額の大きくなる傾向のある法人の方が税務調査が入りやすいのは想像できますが、個人でも100人に1人の確率で調査が入っていることがわかります。

 

 

税務調査の対象となりやすい不動産投資家の特徴4つ

税務調査の対象となりやすい不動産投資家には、以下のような特徴があります。

 

(1)給与以外の収入(家賃収入)が20万円以上ある人

(2)収入が多い、事業規模が大きい個人と法人

(3)申告ミスを繰り返している人

(4)所得の変動が激しい人

 

 

(1)給与以外の収入(家賃収入)が20万円以上ある人

不動産投資による家賃収入が年間20万円を超えると、確定申告が必要となります。

この基準を超える収入がある場合、税務署は副業や投資による収入の正確な申告を確認するため、調査の対象となりやすくなります。

特に、本業の給与と比較して家賃収入の割合が高い場合は注目されやすいです。

 

 

(2)収入が多い、事業規模が大きい個人と法人

複数の物件を所有していたり、高額な物件を扱っていたりする場合、税務署の関心を引きやすくなります。

年間の売上が1,000万円を超える個人事業主は消費税の納税義務が発生するため、より厳しくチェックされる傾向があります。

 

 

(3)申告ミスを繰り返している人

過去に税務調査を受けて指摘を受けた経験がある場合や、毎年の確定申告で同じようなミスを繰り返している場合は、税務署に「要注意」とマークされる可能性が高くなります。

収入の計上漏れや経費の過大計上などのミスは重点的にチェックされます。

 

 

(4)所得の変動が激しい人

年によって所得が大きく変動する場合、税務署は不自然さを感じ、調査の対象とする可能性が高くなります。

例えば、突然の大幅な収入増加や、逆に急激な収入減少があった場合などです。

前年と比較して所得が50%以上変動している場合は注意が必要です。

 

適切な記録管理と正確な申告を心がけ、必要に応じて税理士などの専門家に相談することが重要です。

 

 

税務調査が入りやすいタイミング4選

税務調査が入りやすいタイミング①

 

税務調査が入りやすいタイミングには、以下のようなケースがあります。

 

税務調査が入りやすいタイミング

 

高額な不動産取引や複数の物件を扱う投資家は、これらのタイミングに特に注意が必要です。

 

 

税務調査でチェックされる主な6つの項目

税務調査では、不動産投資家の申告内容が正確であるかを確認するために、以下の項目が重点的にチェックされます。

 

(1)収入の計上漏れ

(2)敷金・保証金の償却処理

(3)消費税の申告

(4)個人的支出の経費計上

(5)減価償却費の計算

(6)借入金利子の処理

 

 

(1)収入の計上漏れ

税務調査では、すべての家賃収入が正確に申告されているかが厳しくチェックされます。

具体的には、以下の点が確認されます。

 

収入の計上漏れ

 

 

(2)敷金・保証金の償却処理

敷金や保証金の処理についても、税務調査で詳細に確認されます。

 

敷金・保証金の償却処理

 

 

(3)消費税の申告

消費税の申告についても、税務調査で重点的に確認されます。

 

消費税の申告

 

 

(4)個人的支出の経費計上

個人的な支出が事業経費として計上されていないかも、税務調査で厳しくチェックされる項目です。

 

個人的支出の経費計上

 

 

以下の記事では、不動産投資で経費として認められる費用についてまとめています。

 

不動産投資するなら確定申告しよう!認められる経費と申告方法

不動産投資するなら確定申告しよう!認められる経費と申告方法

 

 

(5)減価償却費の計算

減価償却費の計算が法定耐用年数に基づいて正しく行われているかも確認されます。

 

減価償却費の計算

 

 

建物の構造による減価償却期間については以下の記事で解説しています。

 

不動産投資の節税仕組みを徹底解説!所得税・相続税を抑える活用術

不動産投資の節税仕組みを徹底解説!所得税・相続税を抑える活用術

 

 

(6)借入金利子の処理

借入金利子の処理についても、税務調査で詳細に確認されます。

 

借入金利子の処理

 

 

税務調査の流れと対応方法

税務調査の流れと対応方法①

 

税務調査を受ける機会はあまりないので不安に思われる方も少なくないかと思います。

調査の流れを知っておけば落ち着いて対処ができて、事前準備もしっかりできるようになります。

 

税務調査の一般的な流れは以下の通りです。

 

1.税務署からの調査通知

2.事前準備(帳簿・書類の整理)

3.調査当日:調査官による帳簿・書類の確認、質問への回答

4.調査結果の説明

5.必要に応じて修正申告または更正の請求

 

調査官へ対応する際のポイントとしては、以下のことを心がけておくと調査がスムーズに行われます。

 

●誠実かつ丁寧な態度で接する

●質問には簡潔明瞭に答える

●不明な点は「わからない」と正直に伝える

●必要に応じて税理士に同席してもらう

 

指摘事項への対処法としては、まず内容を十分に理解し、必要に応じて専門家に相談することが重要です。

安易に認めるのではなく、正当な理由がある場合は丁寧に説明することも大切です。

 

 

税務調査のペナルティと追徴課税

税務調査の結果、申告漏れや誤りが発見された場合、以下のようなペナルティが課される可能性があります。

 

加算税の概要

出典:加算税の概要

 

●無申告加算税:期限内に申告しなかった場合(15%〜30%)

●過少申告加算税:申告額が実際より少なかった場合(10%〜15%)

●重加算税:故意に所得隠しや虚偽申告をした場合(35%〜40%)

 

これらのペナルティに加えて、本来納めるべきだった税額も追徴されます。

修正申告や更正の請求により、自主的に是正することで、ペナルティを軽減できる場合もあります。

参考:No.2026 確定申告を間違えたとき|国税庁

 

 

不動産投資家のための税務調査対策4選

税務調査に備えるための主な対策について、以下4つのポイントを詳しく説明します。

 

(1)正確な帳簿・書類の作成と保管

(2)領収書などの証拠の保管

(3)専門家(税理士)への相談

(4)青色申告の活用

 

 

(1)正確な帳簿・書類の作成と保管

不動産投資の税務調査では、日々の収支が正確に記録されているかが問われます。

家賃の入金履歴を契約書と照合し、修繕費などの経費は支払先まで漏れなく記帳しておきましょう。

複雑な減価償却費も法定耐用年数に基づいた計算が求められます。

 

正確な帳簿・書類の作成と保管

 

書類の保管期間は税法で定められているため、大切に保管しておくのが安全です。

紙だけでなくクラウド等へのデータ保存を併用すると、紛失リスクを大幅に減らすことにつながるでしょう。

 

 

(2)領収書などの証拠の保管

確定申告で計上した数字の裏付けとなるのが、領収書や請求書などの証拠書類です。

調査官はこれらを隅々までチェックするため、不備のない状態で管理しておくことが推奨されます。

 

領収書などの証拠の保管

 

万が一書類を紛失すると、経費として認められず追徴課税を受ける恐れがあります。

紙での保存はもちろんのこと、電子データとしてクラウドストレージへバックアップを取る仕組みを整えておくのが有効な対策と言えるでしょう。

 

 

(3)専門家(税理士)への相談

不動産投資に関する税務処理は複雑であり、専門家の助けを借りることが重要です。

安全な賃貸経営を目指すのであれば、税務のプロフェッショナルである税理士のサポートを受けることが一番の近道です。

 

専門家(税理士)への相談

 

特に年次決算や確定申告の時期を迎える前には、専門家のチェックを受けておくことをおすすめします。

日頃から税理士と連携をとっておけば、突然の税務調査にも慌てずに対応できる可能性が高まります。

 

 

(4)青色申告の活用

確定申告の際、青色申告を選択すると最大65万円の特別控除を受けられます。

課税所得を減らして納税額を抑える効果が期待できるため、不動産投資家にとって非常に魅力的な制度と言えるでしょう。

 

青色申告の活用

 

青色申告には複式簿記という専門的な帳簿作成が求められますが、裏を返せば帳簿の信頼性が担保されやすくなります。

税務調査時の心証も良くなる傾向にあるため、健全な経営管理の一環としてぜひ取り入れてみてください。

 

 

なお、会計ソフトを使うことで記帳作業の手間を省くことができます。以下記事で詳しく解説しています。

 

確定申告を楽にするには必須!不動産投資におすすめの会計ソフト3選

確定申告を楽にするには必須!不動産投資におすすめの会計ソフト3選

 

 

税務調査に関するよくある質問(FAQ)

Q1: 税務調査の頻度は?

A1: 一般的に3〜5年に1回程度ですが、個人の状況により異なります。

 

Q2: 税務調査を拒否できるか?

A2: 任意調査のため法的な強制力はないものの、正当な理由なき拒否は推奨されません。心証を悪化させ、より厳格な対応を招く恐れがあります。

 

Q3: 税務調査で指摘を受けた場合の対応は?

A3: 内容を十分に理解し、必要に応じて専門家に相談します。正当な理由がある場合は丁寧に説明することが重要です。

 

Q4: 税務調査後のフォローアップは必要か?

A4: はい、指摘された点を改善し、今後の申告に反映させることが重要です。必要に応じて、税務処理方法の見直しも行いましょう。

 

Q5: 調査当日は一人で対応しなくてはいけない?

A5: 顧問税理士がいる場合、調査への同席を依頼できます。専門的なやり取りを代行してもらえるため、精神的な負担を軽減できるメリットがあります。

 

 

適切な税務管理が重要

不動産投資における税務管理は、単なる税務調査対策にとどまらず、長期的に安定した賃貸経営を続ける重要な基盤となります。

税務リスクを最小限に抑え、安心して資産運用を行うために、以下の3点を心がけましょう。

 

コンプライアンスの徹底:法令順守は投資家としての基本姿勢です。

正確な申告の重要性:適切な納税は社会的責任の一環です。

継続的な税務知識の更新:税法は頻繁に改正されるため、最新情報を常にチェックしましょう。

 

税務調査は決して恐れるものではなく、自身の管理体制を見直す良い機会と捉えてみてください。

日頃から正確な記録を残し、不明点は専門家に相談する体制を整えることで、不安を和らげられるでしょう。

紹介した知識と対策を活用し、成功する不動産投資家を目指していきましょう。

 

 

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