【現状】不動産クラウドファンディングの市場規模
不動産特定共同事業(FTK)のクラウドファンディングの案件数と出資募集額は、国土交通省「不動産証券化の実態調査」によると、拡大傾向にあります。
2018年〜2020年の過去3年間の案件数は以下の通りとなっています。
・2018年 26件
・2019年 105件
・2020年 137件
また、2018年〜2020年の過去3年間の出資募集額についても案件数同様に、市場規模が拡大しています。
・2018年 12.7億円
・2019年 34.2億円
・2020年 85.6億円
2019年と2020年の数値を比較すると、案件数は前年比の1.3倍、出資募集額は2.5倍です。
この数字からも不動産クラウドファンディングの市場規模は近年、急速に成長していることがわかります。
※参照:国土交通省 不動産・建設経済局 不動産市場整備課「不動産特定共同事業(FTK)の利活用促進ハンドブック」
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/content/001411696.pdf
【予測】不動産クラウドファンディングの市場規模
不動産クラウドファンディングの市場規模は、世界でも日本でも今後拡大していくと予測されます。
不動産クラウドファンディング市場の約4割を占めているアメリカは、不動産クラウドファンディングの本場とも言われています。
2008年のリーマンショック後、株式より回復率が良かった不動産投資に関心が高まり、アメリカの不動産クラウドファンディング市場が活発化しました。
アメリカで不動産クラウドファンディングが活発化した要因は、「テクノロジーの活用」です。
アメリカの不動産クラウドファンディング市場では、テクノロジーの活用による差異化で、事業者の成長に影響しています。
不動産クラウドファンディング事業を行うある企業は、テクノロジーを活用しない労働集約型のビジネスモデルでした。
そのため、投資不動産や投資家が増えるたび人員増加が必要で、結果として収益性が下がり、資金調達に失敗してしまいました。
その一方で、テクノロジーの活用により、スマホで現在の投資状況がわかるようにするなどのユーザーの利便性と、サービス運営における人的リソースの削減を実現した企業もあります。
サービス運営における人的リソースを削減できたことにより、資金調達が安定的にできるようになり、投資家への高い収益性も見込めます。
世界の不動産クラウドファンディングの市場規模は、2021年は100.78億ドル、2030年までの予測期では、年平均成長率は45.6%と予測されています。
不動産クラウドファンディングは、今までの不動産投資とは異なり、オンラインプラットフォームを利用して投資ができることで、より多くの投資家が取引に参加できるようになりました。
現在、世界中の住宅及び商業の建設は増加していることもその成長を支えています。
また、近年はポートフォリオの多様化とリスク軽減を目指す投資家が世界的に増えていることもあり、不動産クラウドファンディングは人気を集めています。
※参照:Polaris Market Research「Global Real Estate Crowdfunding Market Size Report, 2022 - 2030」
https://www.polarismarketresearch.com/industry-analysis/real-estate-crowdfunding-market
不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大している理由とは?
日本国内の不動産クラウドファンディングも世界と同様に拡大傾向です。
日本国内での不動産クラウドファンディングは、近年の法整備によって、新規事業者が参入しやすくなっています。
また、電子取引業務の活性化促進など、国としてもより一層、不動産クラウドファンディングの促進を図る方針です。
年々市場が拡大傾向の不動産クラウドファンディングが、今注目されているのにはどのような背景があったのか解説します。
1. 少額から投資できる
不動産クラウドファンディングは少額から不動産に投資ができます。
不動産投資は、株式投資などに比べてハードルの高い投資と言われています。
一方で不動産クラウドファンディングは1口1万円から投資が始められるため、投資初心者でも始めやすいのが特徴です。
また、不動産クラウドファンディングなら、投資した物件の管理や運営は事業者が行います。
投資家は基本的に何もする必要がなく、手軽な不動産投資の手法です。
2. 収益性が高い
不動産クラウドファンディングが拡大している背景には、低リスクかつ高い収益性という理由があります。
不動産クラウドファンディングは、投資リスクを抑える「優先劣後方式」や「マスターリース契約」という仕組みがあります。
また、不動産クラウドファンディングは、株式投資のような大きな値動きがありません。
安定した収益が見込めるため、投資初心者をはじめ、すでに株式や金などの投資をしている人にとっても魅力的な投資です。
対象についても居住用住居や商業施設など、投資できる物件の種類や条件がさまざまあるため、選び方次第では大きなリターンを狙えます。
3. 透明性が高く、安全性の認知が拡大している
不動産クラウドファンディング事業者になるには国からの免許を得る必要があり、誰でも事業を始められるわけではありません。
そのため、不動産クラウドファンディングは参入事業者が限られ、高い透明性が担保されています。
不動産クラウドファンディング事業者の透明性により、安全性の面でもリスクが低く、それが近年の認知拡大の要因となっています。
4. 不動産投資が広く認知されている
不動産投資は以前から手堅いリターンが見込める投資手法として、認知されていました。
その不動産投資の延長線上として登場したのが、不動産クラウドファンディングです。
不動産クラウドファンディングに比較的安心して興味を持つ方が増えました。
まったく新しいものに投資するとなると、多くの人は躊躇してしまいます。
その点、不動産投資をベースにしている不動産クラウドファンディングは抵抗が少ない方も多かったとも言えます。
これが不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大した理由の一つです。
不動産クラウドファンディングがおすすめな人
さまざまな理由で拡大傾向にある不動産クラウドファンディングは、幅広い人におすすめの投資です。
1. 中期で収益を獲得したい人
不動産クラウドファンディングは短期間で収益を得たい人ではなく、中期で収益を得たい人におすすめな投資手法です。
短期的に収益を得たいなら、リアルタイムで取引ができる株式やREIT、長期的に収益を得たいなら、つみたてNISAや投資信託などの投資手法があります。
不動産クラウドファンディングは、株式と投資信託などのちょうど間くらいのタイムスパンで収益を獲得したい人に向いている投資手法です。
不動産クラウドファンディングは一般的に、物件ごとに運用期間が設定されています。
運用期間は案件によって異なり、短期の案件で3か月、長期の案件は数年の設定です。運用期間中は自由に資金を移動できません。
そのため、物件の設定された運用期間(数か月〜数年)で着実に利益を出したい人に適しています。
不動産クラウドファンディングは不動産投資と異なり、売却相手が見つからなくて困るというリスクが小さいため、現金化しやすいという部分も特徴です。
2. 少額から投資に挑戦したい人
不動産クラウドファンディングは少額から始められる投資手法です。
一般的な不動産投資の場合、自分で不動産を購入する必要があるため、高額な資金が必要です。不動産クラウドファンディングなら1口1万円から投資できます。
リスクを抑えて少額から投資に挑戦したいという人にぴったりです。
3. 将来、不動産投資を考えている人
将来的に不動産投資を考えている人にも、不動産クラウドファンディングはおすすめです。
不動産クラウドファンディングで不動産投資に必要な知識や感覚を身につけ、その後本格的な不動産投資に挑戦できます。
不動産クラウドファンディングで着実に資金を増やしつつ、不動産投資の資金を準備できます。
不動産クラウドファンディングは今後拡大が期待できる市場
不動産クラウドファンディングの市場規模は、年々拡大しており、今後も拡大が期待できる市場です。
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不動産クラウドファンディングに興味がある方は、ぜひ検討してみてください。