現状の不動産クラウドファンディングの市場規模は上昇中
不動産特定共同事業(FTK)のクラウドファンディングの案件数と出資募集額は、国土交通省「不動産証券化の実態調査」によると、拡大傾向にあります。
平成30年(2018年)〜令和6年(2024年)の過去7年間の案件数と出資額の推移は以下の通りとなっています。

令和元年(2019年)と令和6年(2024年)の数値を比較すると、案件数は8.3倍、出資募集額は51.5倍です。
この数字からも不動産クラウドファンディングの市場規模は近年、急速に成長していることがわかります。
※参照:国土交通省 不動産・建設経済局 不動産市場整備課「不動産特定共同事業の利活用促進ハンドブック」
今後の不動産クラウドファンディング市場規模が拡大予測される2つの理由
不動産クラウドファンディングの市場規模は、世界でも日本でも今後拡大していくと予測されます。
その2つの理由を解説します。
(1)テクノロジーの活用で不動産クラウドファンディングの本場で活発化している
(2)世界の不動産クラウドファンディング市場規模が拡大している
ひとつひとつ見ていきましょう。
(1)テクノロジーの活用で不動産クラウドファンディングの本場で活発化している
リーマンショック後の不動産投資への関心の高まりを背景に、現在世界市場の約4割を占める本場となったアメリカの不動産クラウドファンディング市場では、「テクノロジーの活用」が事業成功の鍵を握っています。
テクノロジーを導入せず労働集約型で運営した企業は、事業規模の拡大に伴って人件費が増加し、収益性が悪化したことで資金調達に失敗してしまいました。
一方で、テクノロジーを積極的に活用した企業は、スマートフォンで手軽に投資状況を確認できるといった「ユーザーの利便性向上」と、人的リソースを削減する「運営の省人化」を見事に両立させています。
その結果、安定した資金調達が可能となり、投資家に対しても高い収益性を提供することに成功しています。
(2)世界の不動産クラウドファンディング市場規模が拡大している
Polaris Market Researchが発表した情報によると、世界の不動産クラウドファンディングの市場規模は、2024年は105億ドル、2034年の予測では352.1億ドルとされ、年平均成長率は12.80%と予想されています。

成長の主な要因は以下のとおりです。
●投資へのハードルが下がり、幅広い層の投資家が不動産投資にアクセスしやすくなった
●ポートフォリオの分散化やリスク軽減を目的とした投資家からの関心の高まり
●米国証券取引委員会(SEC)などの規制緩和により、一般投資家もオンラインで参加しやすくなった
●多くのプラットフォームで暗号資産(仮想通貨)の導入が進んでいる
不動産クラウドファンディングは、今までの不動産投資とは異なり、オンラインプラットフォームを利用して投資ができることで、より多くの投資家が取引に参加できるようになりました。
現在、世界中の住宅及び商業の建設が増加していることもその成長を支えています。
さらに、近年はポートフォリオの多様化とリスク軽減を目指す投資家が世界的に増えていることもあり、不動産クラウドファンディングは人気を集めています。
市場は拡大していますが、いざ始めるとなると「口コミが良すぎて逆に怪しい」「悪い評判はないの?」と不安になる方も少なくないのではないでしょうか。
以下の記事では、投資で失敗しないための『口コミ・評判を見極めるコツ』を解説しています。ぜひチェックしてみてください。

【最新版】不動産クラウドファンディングの評判は嘘だらけ?クチコミ・評判を見極める方法を解説!
不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大している5つの理由
日本国内の不動産クラウドファンディングも世界と同様に拡大傾向です。
その理由は主に以下の5つです。
(1)少額から投資できる
(2)収益性が高い
(3)透明性が高く、安全性の認知が拡大している
(4)不動産投資が広く認知されている
(5)国が不動産クラウドファンディングを促進している
ひとつひとつを解説していきます。
(1)少額から投資できる
不動産クラウドファンディングは少額から不動産に投資ができます。
不動産投資は、株式投資などに比べてハードルの高い投資と言われています。
一方で不動産クラウドファンディングは1口1万円から投資が始められるため、投資初心者でも始めやすいのが特徴です。
また、不動産クラウドファンディングなら、投資した物件の管理や運営は事業者が行います。
投資家は基本的に何もする必要がなく、手軽な不動産投資の手法です。
(2)収益性が高い
不動産クラウドファンディングが拡大している背景には、低リスクかつ高い収益性という理由があります。
不動産クラウドファンディングは、投資リスクを抑える「優先劣後方式」や「マスターリース契約」という仕組みがあります。
また、不動産クラウドファンディングは、株式投資のような大きな値動きがありません。
安定した収益が見込めるため、投資初心者をはじめ、すでに株式や金などの投資をしている人にとっても魅力的な投資です。
対象についても居住用住居や商業施設など、投資できる物件の種類や条件がさまざまあるため、選び方次第では大きなリターンを狙えます。
(3)透明性が高く、安全性の認知が拡大している
不動産クラウドファンディング事業者になるには国からの免許を得る必要があり、誰でも事業を始められるわけではありません。
そのため、不動産クラウドファンディングは参入事業者が限られ、高い透明性が担保されています。
不動産クラウドファンディング事業者の透明性により、安全性の面でもリスクが低く、それが近年の認知拡大の要因となっています。
(4)不動産投資が広く認知されている
不動産投資は、古くから手堅いリターンが見込める手法として広く世間に認知されてきました。
不動産クラウドファンディングは、その馴染み深い不動産投資をベースにしたサービスです。
一般的に、全く新しいジャンルの投資には躊躇してしまう人が多いものですが、実体のある「不動産」という基盤があるため心理的なハードルが低く、多くの投資家からスムーズに受け入れられています。
(5)国が不動産クラウドファンディングを促進している
日本において不動産クラウドファンディングが急成長している最大の理由は、国による法整備(規制緩和)です。
かつては書面での手続きが必須でしたが、2017年の国土交通省による「不動産特定共同事業法」の改正でインターネット上での契約(電子取引)が解禁されました。
これにより、スマートフォン一つで手軽に投資できる現在の仕組みが誕生したのです。

また、国が推進する「貯蓄から投資へ」という方針や、社会問題である空き家・遊休不動産の活用策としても期待されているため、政府は健全な市場形成を積極的にサポートしています。
明確なルール作りによって市場の透明性と安全性が担保されたことが、投資家にとって強力な安心材料となり、市場の拡大を後押ししています。
なお、以下の記事で不動産クラウドファンディングについて初心者向けに詳しく解説しています。
これから始めようかなと考えている人は必見です。ぜひ最後までご覧ください。

不動産クラウドファンディングが副業に向いている理由4つを徹底解説
不動産クラウドファンディング市場が拡大する3つのメリット
不動産クラウドファンディング市場は日本を含めて世界中で拡大傾向にあります。では拡大するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
この章では不動産クラウドファンディング市場が拡大する3つのメリットを解説していきます。
(1)サービス品質の向上
(2)透明性・信頼性がアップする
(3)投資家から注目されやすくなる
ぜひ最後までご覧ください。
(1)サービス品質の向上
不動産クラウドファンディングの競争が激化する中、各サービスは顧客満足度を高めるために積極的にサービス品質を向上させています。
Webサイトの改善やカスタマーサポートの強化、投資プロジェクトの厳選など、投資家にとってより魅力的な環境が整いつつあります。
この結果、投資家は安心して資金を投じることができ、今後も不動産クラウドファンディング市場の規模が拡大していくと予想できるのです。
(2)透明性・信頼性がアップする
不動産クラウドファンディングでは、ネットを通じて多くの人から資金を集める性質上、対象となる不動産の詳しい情報や現在の運用状況を、Web上でしっかりと公開することが求められます。
「どんな物件に投資するのか」「どのようなリスクやリターンがあるのか」といった情報が明確に提示されるため、投資家は納得した上で資金を出せます。
情報がオープンになることで怪しい業者が淘汰され、信頼できるサービスだけが生き残るため、より安全に投資できる環境が作られていくのです。
(3)投資家から注目されやすくなる
最近の物価上昇(インフレ)の進行や、「貯蓄から投資へ」という機運の高まりを背景に、現物資産に裏付けられた不動産投資はますます魅力的な選択肢として浮上しています。
その中でも不動産クラウドファンディングは、少額から投資できる手軽さや、専門家の選定したプロジェクトへのアクセスを提供することで、幅広い投資家層から注目されています。
このようなニーズの高まりに応える形で、市場は拡大し続けるでしょう。
不動産クラウドファンディング市場が拡大する2つのデメリット
不動産クラウドファンディング市場が拡大するとデメリットもあります。
(1)希望通りのプロジェクトに投資できない
(2)利益が出るとは限らない
これら2つを解説していきます。
(1)希望通りのプロジェクトに投資できない
不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大するとその分、競争率も高くなるため、希望するプロジェクトに投資しようとしてもできない場合があります。
プロジェクトの募集方法は、抽選と先着の2種類あり、人気のサービスでは抽選倍率が高くなったり、すぐに完売したりと希望のプロジェクトに投資できない可能性が高くなります。
市場拡大することで投資出来るプロジェクトも増えますが、希望が通らないこともあるため、工夫してプロジェクトに応募するようにしましょう。
(2)利益が出るとは限らない
不動産クラウドファンディングにおいて、期待通りのリターンが得られないリスクはゼロではありません。
各プロジェクトには固有のリスクがあり、経済状況の変化や物件トラブルなどが原因で、想定利回りを下回る可能性もあるからです。
また、運用にかかる手数料などが差し引かれ、最終的な利益が減少してしまうケースも考えられます。
利益を確実に得るためにも、投資前にはプロジェクトの内容を十分にリサーチし、リスク管理を徹底することが欠かせません。
なお、以下の記事では不動産クラウドファンディングのメリット・デメリットを詳しく解説しています。気になる方はぜひ最後までお読みください。

【やめとけ?】不動産クラウドファンディングのデメリット7つを解説
不動産クラウドファンディングがおすすめな人の特徴5選
さまざまな理由で拡大傾向にある不動産クラウドファンディングは、幅広い人におすすめの投資です。
主におすすめな方の特徴は以下の5つです。
(1)中期で収益を獲得したい人
(2)少額から投資に挑戦したい人
(3)将来、不動産投資を考えている人
(4)手間をかけたくない人
(5)安定した利益を獲得したい人
それぞれを見ていきましょう。
(1)中期で収益を獲得したい人
不動産クラウドファンディングは短期間で収益を得たい人ではなく、中期で収益を得たい人におすすめな投資手法です。
短期的に収益を得たいなら、リアルタイムで取引ができる株式やREIT、長期的に収益を得たいなら、つみたてNISAや投資信託などの投資手法があります。
不動産クラウドファンディングは、株式と投資信託などのちょうど間くらいのタイムスパンで収益を獲得したい人に向いている投資手法です。
不動産クラウドファンディングは一般的に、物件ごとに運用期間が設定されています。
運用期間は案件によって異なり、短期の案件で3か月、長期の案件は数年の設定です。運用期間中は自由に資金を移動できません。
そのため、物件の設定された運用期間(数か月〜数年)で着実に利益を出したい人に適しています。
不動産クラウドファンディングは不動産投資と異なり、売却相手が見つからなくて困るというリスクが小さいため、現金化しやすいという部分も人気の理由です。
(2)少額から投資に挑戦したい人
不動産投資は通常、多額の資金を必要としますが、クラウドファンディングを利用すれば少額から始めることができます。
一口1万円から投資ができるため、資産運用を試してみたいがリスクを大きく取りたくない方に最適です。
少額投資が可能なため、若い世代や資産形成を始めたばかりの人々にとって、投資の敷居を大きく下げるものとなるでしょう。
初めての投資に挑戦する際のリスクを抑えることができ、安心してスタートできるのが魅力です。
(3)将来、不動産投資を考えている人
将来的に不動産投資を行いたいと考えている方にとって、不動産クラウドファンディングは非常に良い練習の場となります。
実際の投資を通じて不動産市場の動向を学び、業界知識を深められるだけでなく、投資の判断力を養えるでしょう。
さらにクラウドファンディングでの経験を積むことで、将来大きな金額を投資する際にも、自信を持って判断できるようになります。
不動産クラウドファンディングで着実に資金を増やしつつ、不動産投資の資金を準備できます。
(4)手間をかけたくない人
不動産投資は物件の管理や入居者対応など、多くの手間がかかります。
しかし、不動産クラウドファンディングでは、これらの煩わしさが解消されます。
投資家はプロジェクトに出資するだけで、運営や管理は専門の業者が行います。
そのため、手間をかけずに安定した収益を得ることができるのが大きな魅力です。
特に忙しいサラリーマンや他の趣味に時間を使いたい方にとって、手間を最小限に抑えられるのは大きな利点です。
(5)安定した利益を獲得したい人
不動産クラウドファンディングは、安定した利益を追求する人に向いています。
賃貸物件や開発プロジェクトからの収益を通じて、長期にわたり安定したキャッシュフローを得ることが可能です。
また、不動産市場の特性上、景気の変動に対して比較的強い耐性を持つため、リスクを抑えた投資を求める方にも適しています。
安定した収益を重視する方には理想的な投資手法と言えるでしょう。
なお、以下の記事では実際に不動産クラウドファンディングの運用方法を詳しく解説しています。
他の不動産投資との違いも合わせて解説していますので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。

不動産クラウドファンディングの運用方法を学ぼう!他の不動産投資の違いも徹底比較
不動産クラウドファンディングは今後拡大が期待できる市場
不動産クラウドファンディングは年々市場規模が拡大しており、今後も成長が期待される分野です。これから投資を検討するなら、まずはリスクを抑えられる仕組みを持つサービスを選ぶことが大切です。
例えば、福岡市エリアに特化した「えんfunding」も選択肢の一つです。
同サービスは、総合不動産デベロッパーである「株式会社えんホールディングス」が直接ファンドを運用しているため、不動産のプロの知見が活かされているという強みがあります。
また、1口1万円からという少額で始められることに加え、出資者の元本割れリスクを軽減する「優先劣後システム」を採用している点も特徴です。
不動産クラウドファンディングに興味がある方は、ぜひ検討してみてください。
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